Tsé&Tsé associées

「ツェツェ・アソシエ」の2人の女性デザイナー、カトリーヌ・レヴィとシゴレーヌ・プレボワは、これまで「キューブランプ」、「四月の花器」など、時代を超えて愛される数多くの作品を生み出し、私たちの生活に豊かさを加えてくれました。

2014年11月、パリで2号店となる店舗をヴォ―ジュ広場に近いセヴィニエ通りにオープンしました。サン・ロック通りの1号店とはまた違った魅力があふれるお店です。ツェツェ・アソシエが発表した新店舗のプレスリリースの言葉にも、彼女たちならではのエスプリが感じられます。

 

2014年11月6日、Tsé & Tsé associées にとってパリの2号店目となるお店がヴォ―ジュ平場にも近い12 rue de Sévignéにオープンしました。

マレ地区の中心にあるキャルナヴァレ邸には、セヴィニエ通りと同じ名前の有名な侯爵が住んでいて、この界隈をよく知る人物でした。セヴィニエ侯爵は当時、『決して退屈したくない』と書きしたためていました。

ですから、侯爵が馬車を降り、好奇心に心を膨らませ、ランプやフラワーベース、お皿やグラス、そのほかの宝物を前にして恍惚としている姿が容易に想像できるでしょう。

そして、帰宅した彼は、戸棚付の机の前でその詳細を、彼の文章に関して論じられているような煩いタッチではなく、熱意ある筆致で描写している姿も。私たちは、セヴィニエ侯爵のご利益にあやかり、この新しいお店で皆さまをお迎えできますよう願っています。

セヴィニエ通りの2号店のオープンにあわせて、ツェツェの二人にインタビューしました。

Q: セヴィニエ通りのお店をオープンしたきっかけや、マレ地区を選んだ理由を教えてください。

2014年9月に出展したインテリアの国際展示会「メゾン・エ・オブジェ」にて、私たちは出展ホールを従来と変更し、“Design Now”というホールに戻りました。私たちは本当に懐かしいファミリーの懐に戻ったのだと気付きました。皆がこのホールに戻った私たちとの再会を喜んでくれたのです。それをきっかけに、パリというレベルで考えても同じことが起きるのではないかと思い始めました。マレ地区は私たちが開花した、私たちにとってのカルチエ(界隈)でした。自分たちのイメージに合った場所でなければならなかったので、マレ地区となったわけです。

Q: 新しいお店をコーディネートする際、イメージのソースとなったもの、音楽や色などはありますか。

パリの古い建物の中にある食料品店によくある小さなセメントの格子柄のタイルの床に魅了されました。煉瓦の赤、クリーム、黒に近いグレーの色のミックスが私たちにインスピレーションを与え、導いてくれた結果として、自分たちのオブジェがより映えることだけを考えた、控えめで落ち着いた内装になりました。

Q: 9月にサン・ロック通りの1号店に伺った際、壁の鮮やかな色彩が黒や紺へと変わり、よりシックな雰囲気になっていたことがとても印象的でした。それは9月に発表された新作にも感じられることでした。色彩は思考よりも感情の鏡とも呼べるものですが、お二人の中で何らかの変化があったのでしょうか。

私たちは実際に自分たちの周りに落ち着きを求めていると思います。そのエスプリがオブジェにも反映しています。でも、もし色彩の数が以前より少なくなっているとしたら、それは鮮明な色のオブジェを選んだ時に、他の物とのコントラストをより明確に表すためでもあります。

私たちは色々変えるのが好きで、たとえば、月曜日には白いお皿が黒いお皿に隣り合わせて並んでいるテーブルがいいなと思えば、金曜日には強烈なカラーのウズベキスタンのお皿に熱狂してしまうのです。

Q: 新しいセヴィニエ通りの2号店でしか手に入らないプロダクトはありますか?または、お店によって取り扱っているアイテムが変わるのでしょうか。

私たちのセヴィニエ通りのお店とサン・ロック通りのお店とでは、とても見かけも雰囲気も違っていて、それぞれの個性が見えてくることを願っています。私たちの気分が変わるのを表しているかのように、2つのブティックのうちの一つにより合っているという感じです。このオブジェはこちらのお店、このオブジェはあちらのお店向きとかそういう意味で。

Q: プロダクトを生み出す際にとても難しいのは、イメージを現実のプロダクトに置き換えていく過程だと、以前、シゴレーヌが話してくれました。イメージを生み出すことの方が、遥かに楽だと。この言葉が強く心に残っています。お二人が作品を生み出す際に経験したエピソードがありましたら、ぜひ教えてください。

新しいプロジェクトに着手するときは、まずデッサンを描いたり、図面を作ったりして、すべてを表現し切ったと自分たちでは思うのですが、メーカーがプロトタイプを作り始めた時に初めて、一つのオブジェのセンシビリティー(感受性)や微妙さやそこに潜むエモーションを理解させるのがいかに難しいかに気づくのです。

 

最初の「ジグザグ・ランプ」を受け取った時、あまりにも絶望して泣きそうになりました。というのも、ランプの関節となる部分が全てぼっこりと張り出していて、あるべきスッキリとしたラインの威厳を失っていたのです。一筆のサっとしたラインになる代わりに、まるで関節炎の手のようにになってしまっていました。こんな風に、最初に自分が思っていたようなオブジェが全く落ちぶれたイメージになってしまうと、それを制作し直すために、もう一度、もう一度と、諦めずにやり直すのには根気が必要です。

「ジグザグ・ランプ」のケースに関しては、私は嫌にならずに何とかメーカーと闘いながら(でも一緒に)やり切って、自分が思い描いていた通りのものになりました。

Q: 2015年以降、何か新しいプロジェクトが進行していましたら、こっそり教えてもらえますか。

Oui Oui !!!

壁に掛けて飾るタイプのランプを制作中です。

以前、Habitat(ハビタ)のために作った桜の枝のランプのように、今回はLEDのランプを使って、私たちの日常生活に寄り添う一つのオブジェに対し、私たちが評価するクオリティー=デリケートさ、はかなさそうな外見が持つ魅力、繊細さ、優しさ、そして、もちろん美しさと楽しさといったものの全てがそこに盛込まれるようなランプを作ろうと思っています。

 あとは、白い磁器の小さなティーポットを作るのも楽しみにしています。「ミルザ」ポットの妹分ですね。愛らしくふんわりした感じの、見たらすぐ恋に落ちてしまいそうなティーポットを。

Q: 日本のファンの方々に一言お願いします。

日本のみなさんにはひとりひとりに何より、今年一年が素敵な年になりますように。“Charmes”でいっぱいの年になりますように。フランス語で“Charme”という単語には色々な意味があります。何かによってもたらされる、特別で、ミステリアスな魅力、優雅さ、それに加えて魔法のような影響、縁起のいいポジティブなど。

私たちはいつも、私たちが作るオブジェに魂が宿って、それらを使う人たちを囲んで優しく見守ってくれたらいいなと願っています。